特定調停
■特定調停とは?
調停というのは、裁判のように争う場ではなく、相手方と話合い合意を目指す場です。
家庭裁判所の離婚調停などを、小耳を挟んだ方もいるでしょう。
もちろん、素人同士が話し合っても、法律のことなど良く分りませんから、調停委員という裁判所の職員の方が、間に入って、双方の意見を良く聞き、合意が成立するように取りもってくれます。
さて、調停と言えば、通常は「民事調停」のことを指します。債務整理も、この通常の「民事調停」で行う事もできるのですが、借金に特化したものではないので、色々と弱点があります。
■通常の「民事調停」の弱点
・所在地が違うために、裁判所の管轄が異なる債権者が多数いる場合には、それぞれの簡易裁判所で調停申立てが必要になる。(管轄が異なる債権者が、ほんの一部の場合には、同じ裁判所でも調停可能)
・給料差押さえなどの民事手続きを停止させることができない
特定調停は、このような「民事調停」の弱点を克服し、債務整理に特化した調停として生まれました。
■特定調停のメリット
・裁判所の管轄が異なる債権者が多数いる場合でも、1つの簡易裁判所で調停申立てが可能。
・貸金業者に対して、調停委員会が、取引経過等の資料の提出を命令することができる。出さなかったら、10万円以下の過 料。
・費用は、収入印紙代のみ(30万円以下の場合は5万円ごとに300円、100万円以下の場合には5万円ごとに250円、100万円を超える場合には10万円ごとに400円)で良い。
・手続きは、簡易裁判所に必要書類を提出するのみでよい。
・引き直し計算を、裁判所のほうで、やってくれる。
特定調停は、専門の調停委員が間に入って、話し合いによる解決をはかります。
取引経過により過払いがあれば、法定利息に引き直し計算し過払い分は元本に充当しますので充当分は元本がカットされます。
■特定調停の留意点
・あくまでも、合意を目指すものなので、相手が合意しない可能性もある。
・債権者全員が合意しなければ、実効が上がらない可能性がある。
・特定調停が成立しても、その後、返済が行き詰まれば、破綻する可能性がある(この場合、破産などに移行します。)
・一般的に、引き直し計算後の元本カットに応じない。
・一般的に、引き直し計算後の過払い請求に応じない。
・3年(特別の事情があれば5年)以内に、返済する必要がある。

